2018年度、国立病院機構の財務内容改善状況の議事録

経営状況と理事長コメントの主な部分を抜粋

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独立行政法人評価に関する有識者会議
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-seisakuhyouka_279420.html
独立行政法人評価に関する有識者会議 国立病院WG(第6回)配布資料
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_05539.html
2019年7月25日 独立行政法人評価に関する有識者会議 国立病院WG(第6回) 議事録
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_06600.html

○国立病院機構企画経営部長
企画経営部長です。私のほうから資料に基づき御説明させていただきます。基本的に、平成30年度業務実績評価説明資料に基づき御説明させていただきます。中期計画の期間実績評価につきましては、基本的に同様のものだということで御理解いただければと思っています。
平成30年度業務実績評価説明資料の1ページを御覧ください。皆様、既に御承知のとおり、我々国立病院機構は医療の提供、調査及び研究、技術者の研修、この三本の柱で業務を行っています。組織の規模としましては、1ページの3.にありますとおり、現在、141病院ございます。これにつきましては、昨年4月の段階では142病院ございましたけれども、同年5月に長野の松本病院と中信松本病院の2病院が統合して1病院になったことにより、1病院減ということでございます。運営病床数は約5万床ということで、全国の病床のうち約3%を占めている状況はそのままです。
右のほうを御覧いただき、1日平均患者数等につきましては書かれているとおりですが、職員数につきましては6万2,178人ということで、少しずつではありますが、毎年度、増加してきているところです。財務につきましては、各病院が自己の診療収入により経常収支率を100%以上とすることを目指しており、後ほど御説明しますような経営改善に向けた努力を引き続き行っているところです。その結果、平成30年度において、機構全体の経常収支が84億円となり、2期連続の赤字から脱却して黒字に転換しているところです。次の2ページを御覧いただくと、これも既に皆様御承知のとおり、全国141の病院ネットワークを活用し、先ほど申し上げた三本柱により事業を行っているところです。そのような事業の取組を行った結果として、次の3ページに整理しているのが、平成30年度の業務実績です。個別の項目につきましては次ページ以降から御説明させていただきます。

○国立病院機構企画経営部長
引き続きまして、43ページを御覧いただければと思います。次は、効率的な経営の推進と投資の促進という点です。簡単に申し上げますが、43ページに書かれておりますように、医薬品の共同購入や大型医療機器の共同入札の実施、さらには、医療材料費の適正化などを進めることにより、より効率的な投資費用の削減を図る形としております。さらに、収入の確保策といたしまして、右下ですが、債権管理業務の効率化を図るために、新たに医業未収金管理システムの導入とか、医業未収金の回収に関する各病院に対する指導などを実施しているところです。
次に、44ページを御覧いただければと思います。業務量の変化に対応した柔軟な配置です。先ほど御説明いたしましたように、左上ですが、必要な職員の配置は着実に行ってきておりまして、平成30年度におきましては、平成29年度と比べて約280人の増員を行っているところです。その一方、次の段落に書かせていただいておりますように、人件費の増加を抑えるという観点から、職員定数の管理を厳格化するという対応も併せて行っておりまして、看護師に関する個別病院の見込み採用者数のチェックの厳格化などを進めているところです。
その下がQC活動奨励表彰ということで、QC活動につきましては、引き続き進めております。特に近年におきましては、水平展開の促進を図るために、事務部長会議での周知や、職員用の掲示板において情報提供をするなどの取組も進めております。さらに、今年度からは働き方改革の一環として、QC活動においても働き方改革を1つのテーマとすることも進めているところです。そのような取組を進めている中で応募件数につきましては、44ページの右上にございますように、達成度としては残念ながら100%は超えておりませんが、業務との関係でなかなか難しいところはございますが、一定の実績を上げていると考えております。
45ページです。一般管理費の節減には引き続き努めているところですが、先ほども申しましたような、もろもろの外部要因、例えば情報セキュリティ対策の強化ですとか、システムの更新などもございまして、その結果といたしまして一般管理費が増加する中で、達成度につきましては45ページの左下にあるような状況です。このような形で、目標自体につきましては達成度100%を満たしていない状況ではございます。先ほども申し上げましたように、これまでの実績を更に超える一般管理費の節減につきましては難易度が高く、効率化のための様々な取組を進めているところではございますが、平成30年度もシステム更新などのためにやむを得ない出費の増加がございました。また、先ほど理事長及び雇用管理担当理事から申し上げましたように、都城医療センターの事例につきましても重く受け止めつつ、再発防止のための勤務環境改善を進めているところです。それらの点を全体として総合的に捉えて、当法人といたしましては、評価項目2-1につきましては、自己評価はBとさせていただいているところです。
引き続き、46ページを御覧いただければと思います。予算、収支計画及び資金計画です。これにつきましては、中期目標といたしましては、国病機構全体で経常収支率100%以上とするという目標を掲げております。ただ、これにつきましても、やはり難易度が高いと我々は考えております。理由としては、46ページに書かせていただいておりますが、基本的に、やはり公的医療機関は全体として極めて厳しい経営環境にあるということ、その中でも当法人といたしましては、長期公経済負担などについて診療収入で賄わなければいけないということ。さらに、国の機関であるときに建てた建物が老朽化するなど、更新のための投資需要が増大しているということ。そういう状況の中で目標を達成するということは極めて困難でして、難易度を高いとさせていただいているところです。
そのような中の取組につきましては48ページを御覧いただければと思います。経常収支につきましては、簡単に申し上げますと、経営改善に取り組んだ結果、収益の伸びが費用の伸びを上回り、経常収支は前年度比で105億円改善いたしまして、84億円の黒字となっております。なお、この105億円の改善分のうち76億円が診療事業における収入の増加です。結果といたしまして、経常収支率につきましては、達成度100.8%となっている状況です。
次に右を御覧いただきますと、個別の病院の経営改善計画の実施及び支援です。投資を計画する病院のうち特に資金不足が見込まれるような病院につきましては、経営改善計画を個別に作成させた上で、その進捗管理も合わせて行う形としております。さらに、本部・グループにおいて個別支援を行っているわけですけれども、経営状態が悪化傾向にあるような28病院を特に重点改善病院と指定しまして、更に重点的な指導、経営改善に取り組んでいるところです。その結果、平成30年度におきまして経常収支が改善された病院の数は、48ページの右下のとおりです。これにつきましては、恐縮ですが、補足資料ということで、紙で席上に配布させていただいておりますので、それを別途、御参照いただければと思います。題名が「NHO病院の経営改善状況について(補足資料)」というものです。参考資料の上に置かせていただいております。それに基づいて簡単に御説明させていただきます。
この資料自体は、経営改善計画作成時に想定していない要因などもあり、黒字から赤字になった病院もございますので、あくまでもその時点での、その年度の黒字病院、赤字病院の合計数ということで御覧いただければと思います。御覧いただきますとおり、経営改善計画の作成対象病院108病院の中で、平成29年度と平成30年度で黒字病院と赤字病院の数は御覧のとおりとなっております。特に平成30年度の経常収支が前年度のそれを上回った病院が、黒字病院のカテゴリーと赤字病院のカテゴリーを合わせまして合計74病院ございまして、改善額の合計は約127億円です。そのうち赤字から黒字となった病院、すなわち、74病院のカテゴリーから45病院のカテゴリーに移った病院ということで御理解いただければと思いますが、それが21病院ということです。さらに、重点改善病院の状況は下のほうですが、28病院のうち、これは全てが赤字でしたけれども、3病院が黒字に転換したと。さらに、平成30年度も引き続き赤字だった25病院のうち、赤字幅が縮小した病院が19病院ございまして、黒字となった3病院も含めた22病院の経常収支の改善額の合計が約50億円ということです。このような形で、経営がなかなかうまくいっていない所の底上げを、個別の病院に対する指導などを行うことによって図ってきているということです。
次に、49ページを御覧いただければと思います。医療機器・建物整備に関する計画です。左を御覧いただきますと、当機構といたしましては、厳しい経営状況、悪化した投資環境がある中で、平成29年度以降分につきましては、地域医療構想に基づく機能変更ですとか法令対応に係る投資を除きまして、基本的には、各病院の資金状況によっては投資不可とするなど、厳しい投資判断を行ってきております。平成30年度におきましても、多少の微修正はございますが、基本的には同じような形で投資の抑制を図ってきているところです。
その中で定量的指標の左下の所を御覧いただきますと、医療機器につきましては、中期計画期間におきまして1,494億円を投資することといたしまして、平成30年度には292億円として設定しておりましたが、先ほど申しました判断、抑制により、右上の達成度、達成状況となっております。しかし、先ほど申しましたように、適切な診療を行うために必要な投資、必要な分についての判断はきちんとさせていただいておりまして、その枠に基づく投資自体は100%行わせていただいているところです。
49ページの右下ですが、建物につきましては御覧のとおりです。平成30年度の目標値を設定したものにつきまして見直しを行っていった一方、建築コストが高止まり状態であること等も含めて、最終的には達成度が101.8%になっております。
以上、評価項目3-1につきまして、定量的指標のうち投資額に関するものにつきましては、事前に設定された計画値を満たしていない部分もございますが、それは先ほど申しましたように、厳しい経営状況ですとか悪化した投資環境に鑑みて、臨時的に抑制を図ったものです。その中でも適切な診療を行うために必要な投資は行えているものと考えております。そして、診療事業を中心としました収入の増に加えまして、様々な取組により費用を圧縮し、3年ぶりに経常黒字に転換したものであることから、評価項目3-1につきましては、平成30年度につきましては自己評価はAとさせていただいているところです。なお、この点につきまして、ここだけは中期目標期間の自己評価と異なっておりまして、中期目標期間につきましては5年間全てを見るものですので、それにつきましてはBということで自己評価しているところです。説明は以上です。ありがとうございます。

○国立病院機構理事長
理事長でございます。まずは、冒頭に申し上げましたとおり、都城医療センターの事例及び他病院における同様の労災事案について、お亡くなりになられた事例を深く心に刻み、法人全体として働き方改革の推進に更に注力していく考えでございます。先ほど取組方のスピードが少しのろいのではないかという御指摘を受けた点に関しましても、鋭意専心、スピードアップを図っていきたいと考えております。
当法人の事業全体といたしましては、全国141病院のネットワークを活用しつつ、診療、臨床研究、教育研修を柱として各種の事業を実施し、地域医療及び国の医療政策等に貢献してきているものと考えております。引き続き、昨今の医療情勢をめぐる極めて厳しい環境の変化にも対応しつつ、職員一同、努力を重ね、厚生労働大臣から示されている中期目標の内容を確実に達成していきたいと考えております。
第3期中期計画期間の経営状況を振り返りますと、平成28年度に、法人設立以来初めて経常収支が赤字となり、平成29年度は改善傾向としたものの2期連続の赤字となりましたが、平成30年度には先ほど御報告したとおり、病院、グループ、本部が一丸となって経営改善に取り組んだ結果、3年ぶりの黒字化を達成することができました。また、第3期中期計画期間を通じた経常収支率においても100%以上を達成することができました。しかしながら、平成30年度の診療報酬改定や平成26年度に引き上げられた消費税の影響、建設コストの大幅な上昇や過去の投資に関わる支払いなど、近年、病院経営をめぐる環境の厳しさはますます増しております。さらに私どもは、基礎年金の国庫負担に相当する長期公経済負担という年間約143億、機構全体の収益の1.5%以上の重い負担を、他の独立行政法人にはない形で課せられるとともに、平成27年度の非公務員化に伴う労働保険料の負担増などの費用の増加要因につきましても、自己収入で賄う形となっております。このような厳しい状況下におきましても、我々は診療事業等において更なる取組を進めており、紹介率や地域連携クリティカルパスの向上といった数字での結果からも、地域の方々からの信頼を得てきているものと考えております。また、医療の質向上や患者の療養環境改善と健全な経営とのバランスを図りながら、老朽建物の更新等を行いつつ、中長期的に安定した投資を継続するために、昨年度から法人全体の経営状況を踏まえた投資枠を設定し、その下で各病院の財務状況に応じ、法人として適切な環境で積極的な投資を行っていくことといたしました。現在、新規投資は金額ベースで大幅に圧縮する形となっておりますが、今後の経営状況を踏まえつつ、財務体力を取り戻したあかつきには、医療の高度化を図るための機器整備についても積極的に取り組みたいと考えております。
本年4月からは第4期中期計画が始まっております。国立病院機構では、今年度から2023年度までの中期計画期間を変革期と位置付け、高齢者人口がピークとなる2040年も視野に入れた業務運営を行うこととしております。具体的には、今後も地域等の患者、住民が必要とする医療を安定的かつ継続的に提供し、全ての職員にとって安全、安心に働ける環境とし、災害時等の危機管理においても迅速、確実に対応できる組織であるとともに、これまでと同様、セーフティネット分野の医療などを着実に実施いたします。また、現在、国において進められている地域医療構想に対しても、当法人として積極的に参画し、地域の医療需要の変化に自主的に対応することで、病院の機能に応じて地域から求められる医療を進めてまいります。また、拡大する介護・福祉ニーズに対応するため、従来の治す医療から、治し生活を支える医療への転換を図り、地域医療に一層貢献してまいりたいと思っています。
さらに、働き方改革を進めることを通じて、職員が安全、安心に働ける職場環境の改善を図っていくことが、よりよい医療を提供することに結び付くものと考えております。そのために、先ほど御報告いたしましたが、新たな勤務時間管理方法の導入や、業務効率化のために、医療サービスの生産性向上に向けたテクノロジーの実用化推進、医師のタスクシフティングを担う人材育成などに取り組み、労働環境の改善について、より一層重点的に推し進めていきたいと思っております。
終わりに、我々は今後とも、国立病院機構の使命である医療の提供、臨床研究、教育研修などを積極的に継続的に的確に果たし、我が国の医療の向上に貢献してまいります。その中で、患者さんをはじめとする地域の方々に信頼され、職員の一人一人が誇りを持って働ける国立病院機構を引き続き発展させていくため、質の高い医療の提供とその基盤となる経営改善に取り組んでまいります。引き続き、本有識者会議の構成員の方々の御指導、御鞭撻をよろしくお願いいたします。本日はどうもありがとうございました。

 

2018決算 グループ病院の明暗分かれる(国立病院機構、赤十字病院、済生会病院、労災病院、KKR病院など)

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2018年度、国立病院機構の財務内容改善状況の議事録

2018年度、JCHOの財務内容改善状況の議事録

経営状況と理事長コメントの主な部分を抜粋

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独立行政法人評価に関する有識者会議
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-seisakuhyouka_279420.html
独立行政法人評価に関する有識者会議 地域医療機能推進WG(第6回)配布資料
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_05521.html
2019年8月5日 独立行政法人評価に関する有識者会議 地域医療機能推進WG(第6回) 議事録
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_06601.html

○河村構成員
今、御説明がなかった中で、評価項目2-3、業務運営の見直しや効率化による収支改善、これも自己評価をBからAに今年度は上げていらっしゃいますが、これは先ほど御説明くださった財務内容の改善にも非常に関係するところだと思いますので、できればちょっとここを御説明いただけると有り難いです。

○地域医療機能推進機構企画経営部長
それでは、資料2-1の35ページを開いていただければと思います。今、河村構成員からありましたように、3-1で財務内容の改善というものをきちんと実施したということとの兼ね合いで、プロセスにおいてもしっかりと実施したということで、自己評価をAとしているものです。35ページのポイントの所ですが、先ほど理事長からもありましたけれども、民間病院が独立行政法人になるということについて、各病院がしっかりと独法としてしなければいけないということをしてきたというものがあります。その中で、平成30年度から本部に経営改善委員会を作り、前年度の決算の赤字が1億円以上や、前年同月よりも年度の途中で1億円悪化してきたと、そういった経営状況の芳しくない病院に対してヒアリングをして、経営改善の取組の指導などを実施してまいりました。
その結果、矢印の下ですが、8つの病院にヒアリングしましたけれども、4病院については平成29年度と比べて収支の改善を図ることができたということは挙げられます。その後もフォローアップを実施していくということになっています。その結果が、また更に矢印でポイントにあります。データの分析やデータに基づく改善策の検討ということで、病院職員の意識改革を行ったことはかなり評価できるのではないかということですし、平成29年度の赤字病院は13病院ありましたけれども、13病院のうち6病院が黒字化し、4病院が経常収支率の改善を図ったということも評価できると思っています。他方、黒字病院数は同数の44病院ということで、残念ながら6病院はいろいろな事情で赤字になってしまったというのもありますが、経営改善の取組は引き続き実施してきたということがあります。
36ページに定量的指標のことが幾つか書いてあり、1つ目が後発医薬品の数量シェアです。これは、国の数値目標が平成32年9月までに80%以上というのに対し、当機構は平成30年度に達成したということで、前倒しで達成ということは評価できるのではないかと。あと、調達の合理化というところで、目標値20%以下にすることに対して実績は15.0%、これは先ほどの割り算でいくと75%ですから、1.2倍以上の成績を上げたと思っているということ。一般管理費については、15%削減を5年連続で達成したということで、定量的指標からも経営改善を図ったというプロセスを評価いただけるのではないかと考えています。
最後、37ページ、そういったもろもろも含めて「第1期5年間の総括と新たな第2期に向けて」という文書を作ったというのが昨年度の業績としてあります。これは、文書を作ったからAだという意味ではないのですが、そこにありますように、独立行政法人として自ら病院等を運営してきた5年間の過程、問題点等について、第1期、初めての5年間が終わったということを踏まえて総括したものです。問題点については、情報共有・コミュニケーション、組織の意思決定、その決定した事項の実行、人事異動、病院の財政的自立等です。これらは、社会保険病院と全く違う仕組みになったり、当機構は2万人以上の職員がいますけれども、これほど大規模な独立行政法人はほかに国立病院機構しかないというぐらい、やはりコミュニケーションとか組織内部は大変だということもあります。あと、当機構オリジナルですが、機構法には運営費交付金が入らないということが明文で書かれておりますので、やはり病院の財政自立は必要なのだと、しっかりと意識改革を行ってきたということがあると書いております。というわけで、自己評価Aとしています。

○河村構成員
今の点、よく分かりました。昨年度のこの評価の会議の場でも、尾身理事長がまだいろいろできることがあるとおっしゃっていたことを、このような形でやられたのだなと理解いたしました。できればもう少しお伺いしたいのが、赤字病院が平成29年度で13あったうち、いろいろ良くなった先もあれば、まだまだという所もありということなのですが、今日お配りくださった資料に個別病院ごとの実績というのもあって、それも併せて拝見はしておりますけれども、4病院はいろいろあって、なかなか厳しいというお話でした。具体的に個別病院ごとの実績を見ても、桁数を含めて収益の状況は病院ごとにすごく振れがあるのだなということが非常によく分かりますが、どういう御事情があったのかということを簡単で結構ですので、御説明いただければと思います。
もう一点は36ページの所で、今、御説明はなかったのですが、これだけいろいろ病院ごとの経営状況に大きな開きが出ている中で、給与とか賞与の数字について、各病院の経営状況に応じてメリハリのある形でとなっています。これもやはり職員のモラルというか、やる気を維持していく上で大事な取組ではないかなと思いますが、どのような感じで進めていらっしゃるのかということを簡単で結構ですので、御説明いただけると有り難いです。

○地域医療機能推進機構企画経営部長
分かりやすい例で説明しますと、大分県にある湯布院病院が経営改善の取組をしたのですが、平成29年度より悪くなったというのがあります。その一番大きな理由は、平成29年度と平成30年度を比べて医師が撤退したというのがあります。それもありまして、平成29年度よりも平成30年度は明らかに悪くなるということは分かっていたわけです。計画では約4億円の赤字になりそうだという感じだったわけですが、ある意味、止血効果を狙って経営改善の取組を実施したということです。結果的には平成29年度より赤字幅が拡大しましたが、経営改善の取組を実施しないよりは良い結果だったと思っております。
もう1つ、赤字化した病院で典型的なのは、一番最初に説明したさいたま北部医療センターです。こちらは移転しましたので、平成29年度とは違い、移転に伴う追加費用があり、臨時の損失以外に経常のほうにもはねる費用がありましたので、その結果、赤字に転落したのはやむを得ないかなと思っています。
2つ目にありました賞与水準については、この資料では簡潔に書いてありますが、正に3.5月が最低保障の中、黒字を出せば出すだけ国家公務員と同じ4.45月、それに加えて大黒字を出せば年度末賞与という形で、各職員の収入にもはね返ってくると。そういったところで大きくモチベーションを持ってもらおうという制度が、功を奏している部分はあるかなと思っております。

○亀岡構成員
資料2-3なのですが、7ページに載っている損益計算書です。先ほどから財務状況の改善という話があるのですが、ここで見ると減損損失というのが15億ほど出ています。減損損失を出すということは、将来キャッシュフローは見込めないということだと思うのですが、先ほどおっしゃっていた業務改善ということと、ここで言う減損を出すということ、もちろん会計上は将来見込みがなければ出すでよいと思うのですけれども、この関係について若干御説明いただけますでしょうか。

○地域医療機能推進機構企画経営部長
減損損失については、今、移転建替えを進めていて、建替えを決めたら今ある建物は近い将来使わなくなるという定義に沿って減損するということですので、問題視していないというところになります。

○福井主査
ありがとうございます。よろしいですか。それでは最後になりますが、法人の監事及び理事長から年度・中期目標期間における目標の達成状況等を踏まえて、今後の法人の業務運営等についてコメントを頂ければと思います。最初に法人の監事から、続いて法人の理事長よりお願いします。よろしいですか。

○地域医療機能推進機構監事(石尾)
監事の石尾です。当年度の監査報告については、資料2-4にあるとおりです。全て適正であり、特に問題があることはありませんでした。御指定のありました監査等を踏まえた現在の法人の業務運営の状況や今後の課題、改善方法について述べさせていただきます。
地域医療機能推進機構では、監事、会計監査人による監査に加え、内部監査部門が定期的な監査を行うなど、適切な業務運営の確保に努めていると考えております。また、診療事業については、地域において必要とされる5事業や地域包括ケアを実施し、さらにJCHO版病院総合医育成プログラムや、先ほどからお話がある特定行為に係る看護師研修の推進のほか、平成30年度におきましては調査研究事業の補助制度を開始するなど、質の高い医師、看護師を育成する体制整備も確実に進められていると考えております。加えて、平成30年度の決算におきましては、昨年までの方針に引き続き、独自のメリハリのある給与、賞与水準の維持による人件費の適正化や、物品購入などにおける共同入札を推し進めるなどの経営改善に努めたことにより、年度計画で定めた経常収支率100%以上を達成し、経常利益40億円を確保したこと。また、第1期中期計画期間における5年間においても、連続して安定的な黒字経営がなされたことは大いに評価すべきものと考えております。また、厳しい経営環境の下にありながらも、職員の皆さんが国から付託を受けた責務を果たすべく、真摯に経営目標に取り組んでいることは、監事監査を通じて確認しているところで、監事としては、当機構の業務運営状況は評価されるべきものと考えております。
今年度が初年度となる第2中期計画期間へ移行したことを踏まえて、公的医療機関として機構に課せられた使命を継続して果たしていく、職員が健康的に安心して働くことができるよう、働き方改革にしっかり取り組んでいくなど、対応すべき課題は山積しているものと認識しております。これからも本部の指示や中期計画の目標達成に向けた取組等が、病院や老人保健施設の全職員に確実に伝達、浸透するように、より的確な指導を進めていくことが必要であると考えている所存です。以上です。

○福井主査
ありがとうございます。それでは尾身理事長からお願いします。

○地域医療機能推進機構理事長
本日は平成30年度及び第1期中期計画の5年間についての業務実績につき、貴重なアドバイス、助言を本当にありがとうございました。これからの運営にいかしていきたいと思います。さて、5年間が終わりましたので、簡単に5年間を振り返ってみたいと思います。良かった点とこれから課題として残った点、それぞれ3点を簡単に述べさせていただきます。まず良かった点の1点目は、これは何度も申し上げたように、組織、文化、ガバナンス、給与体系の違う3つの団体がひとつになって、無事に船出ができたということだと思います。2点目は、急性期医療信仰、7対1信仰というものから脱却できたということだと思います。3点目は、経常収支が5年間ずっと黒字でいられたということです。この3点だと思います。
課題については、むしろこちらのほうが大事だと思いますが、先ほども委員の先生から議論がありましたが、1点目は、特に地方の中小病院における医師確保がこれからも大きな課題であると思いますので、これについては全力を注入したいと思います。2点目は、先ほど全体としては経常収支は5年間ずっと良い成績が出たと申しましたが、実は健全な経営ができている病院が一方であると同時に、他方、赤字体質を脱却できない病院があり、言ってみれば二極化が今起きている。このことが、私はこれから取り組むべき2番目の課題だと思います。3点目は、先ほど石尾監事から、去年もおっしゃって今年も言及していただきましたが、随分改善はしてきましたが、本部と現場とのコミュニケーションにまだ改善の余地がたくさんあると思います。
5年間を経過した今、先ほど言った幾つか誇るべき点もありますが、今申し上げた3点を含めて、先ほど山田から5年間の総括をしたということがありましたが、これはかなりエネルギーを費やしましたが、その5年間の総括でもかなりいろいろな点が明らかになりましたので、本日の先生方の御助言を肝に銘じて、これからもこうした課題の解決に向けて職員一堂頑張りたいと思いますので、これからも御指導のほど、よろしくお願いします。今日は本当にどうもありがとうございました。

 

2018決算 グループ病院の明暗分かれる(国立病院機構、赤十字病院、済生会病院、労災病院、KKR病院など)

黒字病院を分析して自院に取り込む(追随型)

2018決算 診療報酬改定後の病院経営まとめ

JCHO 本部から示した各病院が取組むべき主な課題

JCHO経常利益2018 TOP3

JCHO 2018年度業務実績評価 5年連続黒字の理由

JCHOの経営改善(看護師の業務負担軽減等) 5年連続黒字の理由

2018年度、JCHOの財務内容改善状況の議事録

国立病院機構の黒字化要因は「地域包括ケアシステム」と「働き方改革」への対応

新入院患者増加・手術件数増加は地域医療連携強化(紹介件数)と働き方改革によりプラス業務量が可能となった結果

独立行政法人評価に関する有識者会議 国立病院WG(第6回)配布資料
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_05539.html
平成30年度 業務実績評価説明資料
https://www.mhlw.go.jp/content/12605000/000532345.pdf

平成30年度 業務実績評価説明資料 国立病院WG(第6回).jpg

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国立病院機構の黒字化要因は「地域包括ケアシステム」と「働き方改革」への対応

JCHOの次期中期目標案・次期中期計画案 独法評価・WG

独立行政法人評価に関する有識者会議 地域医療機能推進WG(第5回)配付資料
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000138443_00004.html
議事
【地域医療機能推進機構】
・次期中期目標案・次期中期計画案について
○配付資料
【地域医療機能推進機構】

独立行政法人評価に関する有識者会議 地域医療機能推進WG(第4回)配布資料
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190827_00003.html
独立行政法人評価に関する有識者会議 地域医療機能推進WG(第3回)配布資料
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000175710.html
独立行政法人評価に関する有識者会議 地域医療機能推進WG(第2回)配布資料
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000138431.html
独立行政法人評価に関する有識者会議 地域医療機能推進WG(第1回)配布資料
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000098348.html

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九州医事研究会メルマガ
業務実績等報告書から読み解く病院経営
https://archives.mag2.com/0001588268/20181217080000000.html

■業務実績等報告書から読み解くJCHO病院グループの経営戦略

JCHO病院「経営改善のために取り組むべき課題」上半期9項目・下半期11項目
https://wp.me/p6NPV7-3zQ

JCHO病院 臨床評価指標130項目まで拡大(2018年度)
https://wp.me/p6NPV7-3zV

JCHO病院 新人事労務制度「病院業績評価制度」の導入状況
https://wp.me/p6NPV7-3zS

JCHO病院 看護師の特定行為研修134名(13行為10区分)
https://wp.me/p6NPV7-3zJ

JCHO病院 委託外注化(アウトソーシング)状況
https://wp.me/p6NPV7-3zC

JCHO病院 病院経営分析システム(Libra)で黒字化(経常収支率101.3%)
https://wp.me/p6NPV7-3zw

JCHO病院 事務職員(常勤職員)等の削減状況
https://wp.me/p6NPV7-3zo

JCHO病院 インシデント・アクシデント報告 医師の件数及び報告率
https://wp.me/p6NPV7-3zl

JCHO病院 退院・退所調整、居宅系サービス等との円滑な連携
https://wp.me/p6NPV7-3zj

JCHO病院 急性期・回復期リハの充実状況
https://wp.me/p6NPV7-3zf

JCHO病院 従事員一人あたりの収益(稼ぎ)1,461万円
https://wp.me/p6NPV7-3z5

JCHO病院 救急搬送患者数90,227人(日本の救急車の1.57%を受け入れ)
https://wp.me/p6NPV7-3z1

JCHO病院 クラウド型病院基幹システム「JCHOnet」23病院に統一電子カルテ導入
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JCHO病院 クラウド・プロジェクト最適化計画「JCHO統一モデル」
https://wp.me/p6NPV7-3zz

JCHOの次期中期目標案・次期中期計画案 独法評価・WG