2018決算 赤十字病院グループを分析

(前回)
2018決算 2018診療報酬改定後の経営対策状況
グループ病院の明暗分かれる(国立病院機構、赤十字病院、済生会病院、労災病院、KKR病院など)
https://wp.me/p6NPV7-4yY

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医療事業単独でも1兆円企業の赤十字病院グループ。
血液・社会福祉事業等も含めると1.3兆円の日本一の巨大グループ病院。

ただ2018診療報酬改定後の決算は経営悪化となった模様。
そんな赤十字病院の赤字が圧縮できるかを検証(全て私見)。

単価は全国平均を上回る、急性期医療を中心の病院グループとなっている。
急性期中心である以上、DPC係数対策は避けられない。
係数対策やDPC病院のあるべき論はコンサル等に頼った方が手っ取り早いので省略。係数の増減影響度を見る限り、プラスになっているので頑張っていることは伺える。

診療単価の推移
〇 入院診療単価 65,188円 【対30年度決算見込 1,074円増、1.7%増】
〇 外来診療単価 17,645円 【対30年度決算見込 303円増、1.7%増】

赤十字病院2018診療単価の推移.jpg

 

 

外来単価

 

 

◆DPC係数対策、診療密度対策(入院単価・外来単価)

 

◆赤十字病院グループ 増額・減額TOP20抜粋
全病院合計で20,982,000円プラスの影響。

赤十字病院グループ 増額・減額TOP20抜粋.jpg
◆救急医療対策
次に救急に関連する報酬について。スーパーICU、救急体制充実加算、総合入院体制加算など急性期医療中心の赤十字病院にとっては確実に算定しておきたい診療報酬の数々。とくにスーパーICUは12病院も算定していることから迅速に改定対策を行ったことが伺える。救急対応については改めて赤十字病院は凄いと思う。

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特定集中治療室管理料1・2算定(スーパーICU)179病院 うち赤十字病院が12病院
https://wp.me/p6NPV7-4el

総合入院体制加算1算定40病院 赤十字病院からは9病院
https://wp.me/p6NPV7-4ed

 

 

 

◆病床機能の見直し(入院料2・3や包括ケア病棟などへの転換)

このブログで何度も触れているので省略

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ただ、見直し後のベッドコントロールは超重要。絶対に放置してはならないところ。

経営悪化病院の主な要因は硬直した人事体制と環境変化への対応不足
組織として病床管理は優秀な人材の配置を ヒトの配置の診療報酬を確実に得る重大業務

 

 

◆医師の働き方改革と新入院増への対策

今回の赤十字病院グループの決算では▲238億円(前年度比▲54億円)の赤字。
54億円悪化した。とくに入院患者減が影響している。
125,964人×H30単価64,114=約81億円減が痛い。

逆算すると、赤字をゼロに近づけるには入院延べ患者数をあと37万人増加せさなければならない。

DPC平均在院日数10日とすれば、新入院3.7万人/92病院=402人/12月で1病院1カ月約34人の増加が必要。
グループ上げての1日1人入院を受け入れましょうの啓蒙活動が必要となる。

既に実施しているとは思うが、救急車搬送患者の入院や紹介入院増へのテコ入れ(入退院支援加算等)、医師・看護師等の生産性を上げるためにも、医師事務作業補助者の配置(各病院最上位施設基準取得)、新入院報奨金制度など、色々と民間でやられているものを導入しなければならないだろう。

ただ超多忙の勤務医にこれ以上の負担はかけられない。
医師も余裕がないと入院+1にはならない。
そこで医師事務作業補助体制加算や急性期看護補助体制加算等、各病院で算定できる最上位の届出ができているかの確認が必要と考える。

 

 

◆50点増の診療報酬(医師事務・看護補助等)を確実に算定しているか
(病院で算定できる最上位を獲得)

 

2018改定では負担軽減の診療報酬の加算が50点増のインパクトがあった。
ここに迅速に動いた病院とそうじゃない病院で差がでている(医師へのサポート体制)。

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医師事務作業補助体制加算 点数推移
https://wp.me/p6NPV7-4vn
(既にキュウサク検索では看護補助者・助手の賃金単価と同じ待遇で募集が多い。)

病院勤務医の疲弊の原因(外来診療)
https://wp.me/p6NPV7-4mX
医師の負担軽減策 医師事務作業補助者の外来への配置が52.2%で1位
https://wp.me/p6NPV7-3Yq
医師事務作業補助者の常勤配置が進む 平均4.8人、400床以上では13.0人
https://wp.me/p6NPV7-3Yj
看護職員の長時間労働・業務負担の要因
https://wp.me/p6NPV7-3Yu

◆看護必要度(ⅠとⅡの違い) 看護職員の負担軽減

◆看護部と医事課の重要業務
「看護配置管理(様式9)」精度管理
・夜勤72時間管理
・委員会等、病棟外勤務の把握・控除
・1割以内の変動管理

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例えば30床で7対1の病棟で直近1年間の病床稼働率が90%の場合

30×90%=27
27÷7×3=11.57・・・12人の看護師が必要

ここで90%としている以上、この病棟は常に90%を目指したマネジメントになる。
50%や60%では配置している人件費が回収できないことに留意。
赤字病院の多くが急性期のベッドコントロールができていない。
または包括ケア病棟等への病床区分の変更ができていないパターン。

7対1は、看護師配置のほか看護必要度・平均在院日数・在宅復帰率・医師数が入院患者数100分の10以上など全ての要件をクリアしなければならないが、これら厳しい条件のため点数も高い。空きベッドがあればそれら全てがこの高い点数獲得の機会損失となる。

労務管理では、上記12人の看護師の1日の配置は傾斜配置で管理。
12人×30日=360人/月
360人+年休等消化や現場の働き方改革要員も含めた10~30人の余剰人数も考慮した人員370~390人でマネジメントする。看護職員と看護要員・補助者・見なし等の管理も間違わないようにする。

 

 

◆入退院支援加算の算定や地域医療連携の強化(医療と介護の連携)
(在宅療養の急変時等の入院体制を確立)・・・新入院対策

病床機能の転換と関連するが、該当の入院基本料や加算等を算定できる体制にして、地域包括ケアシステム・地域医療構想に対応する病院体制とすること。ホリスティック・マーケティングで地域包括ケアシステム構築 → 医療介護福祉&予防の連携強化。既存の地域医療連携室のテコ入れというより新部署設置として新しい取り組みを行わせる。

以上、簡単だが超急性期病院が多い赤十字病院グループの経営改善には、現場の勤務医にこれ以上負担をかけさせずに新入院を増やすという、二律背反の取り組みをしなければならない。そのためにも医師事務や看護補助など、医師をサポートする体制づくりがカギとなる。

① 新しく事を起こす病院(先手必勝型)
② 事が起こったのを見て反応する病院(追従型)
③ 事が起こったのを見ても反応しない病院(傍観型)
④ 事が起こったことに気づかない病院(無関心型)

行動力と「業績」は連動する
数字を理解 数字に表す 数字の検証 数字を読む 数字を生む 業務を数字化

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2018決算 赤十字病院グループを分析

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